速報：東寮の解体に抗議する(2007.08.28. 報告)／続報
当会より、東寮の解体日程を原田明夫理事長と大学当局に再々問い合わせておりましたが本日に至るまで回答を得られなかったため、東京女子大学レーモンド建築東寮・体育館を活かす会は、藤原代表の留守を預かった発起人の永井路子氏と事務局メンバー等計７名が工事進捗状況を知るべく、8月28日午後12時大学正門に集合し、湊晶子学長ならびに桃井事務局長へ面会を申し入れました。
しかし学長は不在、事務局長も昼食で不在との返答を受け、当会一行が東寮に向かう途中に桃井事務局長に遭遇。
一行より桃井氏に対し東寮解体の抗議を行い、解体状況確認のための現状開示を強く要請し、桃井氏の案内のもと、工事中の東寮内に入りました。
20日朝にお祓いをすませ、樹木伐採と東寮内部の解体はすでに終わり、28日当日には寮の躯体部分の解体も始まっておりました。
工事再開のため12時40分頃には現場を後にしましたが、私たちが見た現状の一部を写真でご覧ください。
この日、桃井氏にアーカイブの件も確認。
「専門家に解体前から中の記録写真を撮らせている。
3D(立体映像)にして公開するし、解体現場の写真は、要望があればお見せすることを約束する。
アーカイブ委員会の委員長は湊氏、実質的な担当は水藤先生(博物館学担当教授)。
1922年の礎石、閉寮の記念碑(文言は当会藤原代表)も保存。
本館内に個室やパーラーの暖炉を再現して展示する」とのこと。
当会は、今後ともフォローしていきます。
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これまで中の様子を窺えたフェンスの隙間部分に、ガムテープでしっかり白いビニールシートが張られており、フェンスに隙間がなくなっている。
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中庭を囲んでロの字型東寮の、前面の棟と西側の棟は既に瓦礫の山となっており、北側の棟と、東側の外壁だけが残る姿となっている。東寮は既に3/5が解体された。
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塔の外観はまだそのままだが、内部が破壊されているかどうかは不明。
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東寮は90%以上破壊されました。
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塔はまだ残っています。
2007.07.31. 第3回質問状に対する一切の回答ならびに工事日程の通知も一切行わず、一方的に東寮の破壊を行った東京女子大学に対し、当会は、2007.09.15.付で東寮破壊に対する抗議文(PDF)を提出しました。
東京女子大学東寮破壊の写真をご覧になった、西澤英和氏(関西大学/建築構造学)・小西敏正氏(宇都宮大学/建築構法学)が、建築の専門家としての見解「東寮解体工事の一連の写真を見て」(PDF)を提示してくださいました。
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写真により、シンポジウム「東京女子大学レーモンド建築 東寮・体育館を考える」の説明通りの明快な構造方針であることがはっきりした。
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建物の解体が容易であることと、建物が耐震的に弱いことは別である。
解体の容易性から建物の耐震強度に話を短絡させることは非論理的である。
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東寮には軽やかで無駄を省いたシンプルな構造体には合理性からくる美しさが感じられる。
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材料劣化については、解体時に発生した資料から各種調査が可能。
使用に耐えないほどの劣化と言うなら、劣化程度の分析・試験結果の提示がないと納得できない。
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耐震強度不足の論拠については、耐震診断書を再検証すべきである。
再検討を加えて計画の妥当性の再検証を実施し、その結果を公表すれば学術的に貴重な資料となる。
教育機関として是非とも実施すべきである。
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東寮の教育的・建築学的な価値を踏まえ、専門家から成る学術記録保存の委員会を組織し、記録保存のための報告書を作成するべきである。
これは文化の担い手である大学として最小限の義務である。